大阪らんちゅう 孵化後約6か月の幼魚
ずいぶん長く更新していませんでしたが、大阪らんちゅうの成長経過です。この腹は孵化からおよそ半年。前回の記事(こちら)では褪色(色変わり)がはじまったところでしたが、今ではほぼ終えたものもいます。かと思えば、まだ全身にフナ色を残しているものも。
ほぼ色変わり終了した個体
過剰な給餌はしておらず、過密気味の飼育なので、一番大きな個体でやっとこのサイズ。体型は父魚に似て、色模様は母魚から受け継いだようです(親魚はこちら)。赤い鼻ひげに口紅もちょこんとついて愛らしい、お気に入りの魚。
大阪らんちゅう 孵化後約3か月の幼魚
これは3月に孵化した魚たち。まだまだ黒仔です。
背なりはよいものの、鱗並びがやや乱れ気味。しかし尾筒が太短く、金座が大きいので成長すると見ごたえのある金魚になってくれるかもしれません。
痕跡的な背びれのある個体 尻びれ(楫びれ)が生まれつきない。
金魚の遺伝の多様性を体現する1尾。大阪らんちゅうにはないはずの背ビレがあり、尻ビレがありません。それでもベースとなっている体型はあくまで大阪らんちゅうのもの。実際はこうした個体が少なからず出るのですが、大半はハネ魚として初期に処分され、これほど大きくなるまで残されることはまずありません…。
フナ尾の個体
こんな魚も生まれます。大阪らんちゅうの体にフナの尾(1枚尾)がついたもの。両親は横方向に広がる平付け尾なのに、どうしても先祖であるフナに戻ろうとする力が働くようです。しかし背びれは完全に欠如していて背なりよく、フナに戻る力とは矛盾しています。これもまた金魚の面白さであり、可能性でしょう。
モザイク透明鱗○○ 孵化後約3か月
透明鱗と普通鱗のキャリコ模様をもつ魚たち。実は大阪らんちゅうのオスとキャリコ花房のメスをかけたもの。
四つ尾の個体
母魚であるキャリコ花房の遺伝が強く出て、大阪らんちゅうとは少し異なる姿の金魚になりました。こちらも尾筒太くよい魚にはなりそう。成長を見守りたいと思います。
フナ尾の個体
これも親魚は三尾同士の交配なのですが、ある程度の割合でフナ尾が出ました。フナ尾は魚本来の姿ですから泳ぎやすくて当然といえば当然ですが、ビュンビュンと泳ぐ様子が実に気持ちよさそうで、一腹採ったら1~2尾は残すようにしています。目指す金魚とは真逆の存在なのですが、これもまた可愛いのです。
2014年6月20日撮影